不登校の子供たちの現状

こんにちは、皆さん。前回は「不登校の原因って何？」というテーマでお話ししましたね。今回は、近年の【不登校の子供たちの現状】というテーマでお話しします。

最新のデータによると、不登校の人数は、小学生と中学生合わせて約30万人といわれ、その数は年々増加傾向にあります。この数字には、病気や経済的な理由で学校を休んでいる子供は含まれていないため、実際の不登校児の数はさらに多いと推測されます。

不登校になりやすい学年

特に不登校が増えるのは小学校の高学年から中学にかけてです。中学３年生でそのピークを迎え、高校生になると不登校の生徒人は減少する傾向にあります。その背景には、勉強の難易度が上がることによって成績不振になることや、中学受験によるプレッシャーなどが関係していると考えられます。こういった成績不振や受験競争によるストレスというものは、子供の学校に行く足を重くさせたり、不登校の引き金になることが多いようです。

特に中学受験を終えた子供に関しては、中学に入ってからも油断は禁物です。小学校時代の塾通いをしていたり、毎日受験勉強に励んできた子供は、受験のプレッシャーから解き放たれたことで気持ちが切れてしまうことがあります。目標やゴール設定が「中学校入学」という子がほとんどですが、合格できたと同時に「燃え尽き症候群」になってしまうケースは少なくありません。そして、レベルの高い中学校の授業についていけなくなり不登校になってしまうことがあります。

また、学年が上がって複雑になる人間関係によるストレスで学校に行かなくなる子や、心身の成長に伴う思春期特有の精神的不安を抱えているなど、様々な要因が絡み合って不登校になるケースもあります。

男女別に見る不登校の傾向

不登校の男女比率に関しては、ほぼ同じと言われていますが、男子と女子では不登校になる原因が若干違うようです。男子の場合、学校の勉強や、授業についていけなくなることで不登校になったり、ただ単に勉強が嫌で学校に行かなくなる子もいます。女子の場合、友達や教師との人間関係の問題やイジメが原因で学校に行かなくなる子が多いみたいです。

いずれにしても、親や先生は子供の話しをじっくり聞いてあげて、何が本当の原因なのかを理解してあげることがとても重要です。不登校を「どうせ○○だろう」と決めつけるのでなく、子供の目線に立ちながら寄り添ってあげることが大切です。結果は急がず、時間をかけて信頼関係を築きながらサポートしてあげましょう。

都心部と地方の不登校の違い

不登校になる原因や傾向は、都心部と地方、どちらに住んでいるかによっても異なるようです。都心部では、私立中学へ受験する割合が高く、高学年はもちろん、低学年くらいから塾に通う子も増えています。　幼い頃から学校と塾の両立に苦しんだり、常に受験のプレッシャーを受けている子は都心部に多くみられます。そういった勉強面のストレスによって、不登校になっている子供はそう言う理由から都心部のほうが多いようです。

一方、地方の子供達は受験に対するプレッシャーは少ないものの、人口が少ないためクラス数が少なく、長年同じクラスメイトと共に過ごすことが多くなります。そのため、地方では学校での人間関係が原因で不登校になるケースが見られます。例えば、人間関係でトラブルが起きても逃げ場は限定され、都会のように他の選択肢が少なく、学校に行かないという方法を取らざるを得ません。それは、地方特有の閉鎖的な空気や、噂話しが広まりやすいことも影響しているかもしれません。子供が人間関係でトラブルがあったからといって、簡単に引っ越しや転校するわけにもいかず、結果、不登校になったり、保健室登校になってしまう子もいます。

まとめ

不登校は、子供にとって非常に深刻な問題です。周囲の大人が、その子供の悩みや困難にしっかりと寄り添ってあげて適切なサポートを提供することが求められます。特に、保護者や教師が早期に変化やサインをキャッチし、子供が一人で抱え込まないようにすることが重要です。