注意欠陥・多動性障害（ADHD）の相談事例と対策

注意欠陥・多動性障害（ADHD）の相談事例と対策

私たち、家庭教師のえーるは発達障害専門の家庭教師ではありません。ですが、私たちには、注意欠陥・多動性障害（ADHD）に関する学習の悩みやサポートに関するご相談が沢山寄せられています。　

注意欠陥・多動性障害（ADHD）は、不注意や多動性、衝動性といった特徴があり、学習面でお困りのお子さんも少なくありません。ここでは、えーるに寄せられた注意欠陥・多動性障害（ADHD）に関するご相談事例や、家庭教師の具体的な支援方法についてお伝えします。

小学６年生・Sくんママからのご相談

Sくんは、小学６年生で注意欠陥・多動性障害（ADHD）の診断を受けた男の子です。。

彼は小学校の低学年の頃から落ち着きがなく、授業中にじっと座っていられなかったり、忘れ物が頻繁にあります。宿題に取りくんでも集中力が続かず、１時間以上かかってしまうこともしょっちゅうです。Sくんは一生懸命に取り組んでいるつもりでも、いつの間にか別のことに気を取られたり、居眠りをしてなかなか宿題が終わりません。

家庭教師えーるの指導と対策

１．タスクカード学習法

注意欠陥・多動性障害（ADHD）のお子さんは、長時間の学習に集中することが難しいという特徴があります。そこで担当した家庭教師の先生は、例外ではないSくんに「タスクカード学習法」で教えることにしました。具体的には、やるべき内容を小さなカードに書き、１つのカードごとに課題をクリアする形式です。たとえば、「算数の問題を３問解く」「漢字を５個覚える」といった具体的なタスクをカードに書き、１つ終えるたびに次のカードに進みます。この方法により、Sくんは目に見える形で達成感を得られ、苦手な勉強を「楽しい」と感じるようになってくれたそうです。

学習の区切りを明確にすることが、学習意欲を高めることにつながっていたようです。この、視覚的な達成感を得られるタスクカード学習法は、注意欠陥・多動性障害（ADHD）のお子さんにとって、集中力を持続させる有効な手段の一つかもしれません。

２．敢えて体を動かす

Sくんは長時間じっとしていることが難しいため、担当した先生は、敢えて学習の合間にSくんが体を動かすよう意識しました。例えば、算数の問題を解いた時に「正解！」と喜んであげると同時に両手で大きくハイタッチ。または、休憩をこまめに挟んで、その都度一緒に軽いストレッチをする。このように、Sくんは先生と一緒に体を動かすことで、気分転換になり、居眠りをすることもなく、最後まで集中できるようになったみたいです。注意欠陥・多動性障害（ADHD）のお子さんにとって、体を動かしながら学ぶことは、マンネリを防ぎ、学習意欲を維持するのに効果があるようです。

３．視覚的な整理とタイマーの使用

注意欠陥・多動性障害（ADHD）のお子さんは、物事の整理が難しいという特徴もあります。そこで、Sくんの指導では、視覚的に情報を与える手法を取り入れました。具体的には、カラフルな付箋やホワイトボードを使って、学ぶべき項目を見える可しました。さらにSくんは時間管理が苦手ということなので、キッチンタイマーで「この問題を５分以内に解いてみようか」と具体的な目標を設定することで、時間内にやり遂げる習慣を身につけました。視覚的な整理とタイマーの使用は、注意欠陥・多動性障害（ADHD）のお子さんにとって有効かもしれません。